Lens Impression
昭和 8(1933)年11月 精機光学研究所設立
昭和 9(1934)年 6月 最初のカンノンカメラ広告(アサヒカメラ)
昭和10(1935)年10月 最初のキヤノン標準型(ハンザキヤノン)広告(アサヒカメラ)
昭和12年(1937)年9月 新型キヤノン標準型(ハンザ名なし)発売
このハンザキヤノンに装着されているニッコール5cmf3.5は大きく分けると@黒マスク社名なし、A黒マスク社名入り、B白マスクの順(例外あり)で作られていますので、この個体の黒マスクの社名刻印なしは、かなり前期型のものといえます。レンズ基部の番号も500番台ということでそれを裏付けています。
製造時期は上の年譜から、1936-7年ごろのものと想定されます。日本最初の35mmライカ型カメラですが、非常にしっかりとした作りで、手にしたときに予想以上の重量感と安定感が得られたことに非常に驚きました。このカメラの特徴である「びっくり箱」ポップアップファインダーの動作も確実ですし、フィルムの巻き上げもスムーズで、向かって左前面に見える円形の枚数カウンターが回転する様はとても楽しめます。
カラーネガフィルムで2本撮影してみた限りにおいては、逆光でのフレアも少なく、またボケの癖もあまりありません。さすがはニッコールですね。
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